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September 28, 2005

乱れ雲

成瀬巳喜男監督の遺作となった「乱れ雲」です。
 妊娠中に交通事故で夫を亡くした由美子。交通事故を起こした男、三島は裁判で無罪に
なるが責任を感じていた。お互いにこの事件をきっかけに不幸な運命に陥っていく。
責任を感じている三島は毎月の生活費を由美子に送る。やがて二人はお互いに
惹かれるようになる。三島は海外転勤が決まり一緒に来てほしいと由美子に伝えるが・・・。
 これもまたピンク映画のネタになりそうで、Hなシーンがないだけではないかと思う。
今話題のヨン様映画に似ているところもあるかな。
 まあ、でもこれ最悪の状況ですよね。夫を殺した相手と不倫ではないが、心惹かれる
なんて。
 映画としては丁寧に二人の付き合いを描いており、心が惹かれあっていく様が
自然に思える。お互いの不幸、それによって出来た心の隙間を埋めるかのように、
二人が惹かれあっていく様は自然に思える。
しかしラスト! 他人の交通事故の現場に遭遇し、いっぺんに彼等の関係が冷め、
自分たちの関係を客観的見てしまう。
なんとも悲しいラストだがそれが普通だろう。この二人が結ばれるようなことはあっては
ならないと誰もが感じることが心に響くように、冷や水を浴びせられるように
見せつけられるのだ。

 成瀬巳喜男監督作品は全部で87本。そのうちの3本しか見ていないのでまた機会を
作ってみて見たい。今のくだらないなあと思っているメロドラマの原型があり、
説明するのではない深い演出があると思われるからだ。


乱れ雲
乱れ雲

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