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November 14, 2007

自虐の詩

無理なのは最初からわかっていました。
 それでもあの4コマ漫画をどのようにまとめるのか、非常に興味があった。
 で、やっぱり、そつなくまとめて終わってました。
 ストーリーを要約してまとめて映画にしても、その作品を映画化する意味は
 ないと思います。
 
 原作、あの4コマ漫画からにじみ出ているあの感動をどう映画を通じて
 表現するかが重要で、それが観客に伝わってこないと。

 どうすればよかったかなんてのはわかりませんし、原作ファンとしては
 4コマ漫画として奇跡の、感動作品なので比べるのはナンセンスなので、
 いちいち映画については書きません。

 原作についてはちょっと書いておきたいと思います。

 BS「マンガ夜話」でしったのが最初で、この放送は異様でした。
 彼らの熱の入れようがいつもと違うのです。

 それで原作を買って読むとそれが判りました。
 4コマ漫画とは思えない本当の感動作品だったのです。
 
 繰り返されるちゃぶ台をひっくり返すシーンはギャグです。
 かわいそうな幸江の不幸な生活が延々と4コマで語れます。
 笑えます、他人の不幸は笑えるのです。
 どうしようもなく不幸で、どちらかといえば不細工な女幸江の
 不幸な毎日、きっとネタがなくなって赤ちゃん時代、小学生、中学生と
 幅を広げて描いていったのでしょう。
 彼女以上に不幸な女、熊本さんは中学生のときの友達で、
 貧乏な境遇をたくましく生き抜いている様子が滑稽で、笑えます。
 
 さてこんな展開が延々と続くのに後半、幸江に子どもが出来たときから
 人生観が描かれ始めます。生きていくこととはどういうことなのか。
 そこで導きだされる答え、
 
「幸や不幸はもういい、どちらにも等しく価値がある。人生は明らかに意味がある」

 ラストの、本当に最後のページに記されているこの言葉が
 非常に重く心へ響いていく。

 コマは熊本さんとの再会のシーンを過去と現在をカットバックで丁寧に
4コマ漫画で描いる。このラストまでの数ページは本当に素晴らしい。
まるで映画を見ているよう。

(実は映画でもほぼ同じだが、この味は出なかった。細部を変えているから
 というのもあるが無理があるのだ)

というわけで、映画をみて満足している人がいたら原作を読んでほしい。

たとえ映画を気に入ったひとでもそれは彼方へ消え去り、原作の感動のとりこに
なるから。絶対です。それほどの力をもった作品です。


一言、映画はどうして場所の設定を変えたのか? 風景の問題とかいうこと
だったが、言葉が原作の味をそこねているのは事実。

 原作の東池袋を映画は大阪通天閣界隈、九州?を気仙沼になんて・・・

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