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February 11, 2008

テラビシアにかける橋


 今年のベスト10には必ず入る映画です。
とっても感動しました。多分「ナルニア国物語 カスピアン王子の角笛」までの
中継ぎ、思い出してね映画だろうと思っていたので、あまり期待していなかった
のですがこれほどに素晴らしい映画を見逃すところでした。

 「テラビシア」とはナルニヤ国の沖に浮かぶ島です。
ナルニヤ国物語の「朝びらき丸、東の海へ」の本に出ている地図に載っています。
そうコレはナルニヤ国物語の外伝なのです。

 女兄弟ばかりのなかで男ひとりのジェス。父親はつらく当たるように感じるし
家は貧しい。学校は音楽の先生は好きだけどいじめっ子がいてあまりいい生活を
しているとはいえない。
 走るのだけは得意で校内の競争で勝てる?はずだった。だがそこへ割り込んで
きたのは転校生の女の子レスリーだった。
 家が近所で二人だけの秘密の遊び場所をもうけなんか楽しくなってきたジェス。
いじめっ子との対決、まともに戦っては勝てない頭脳戦、だけどこのいじめっ子も
実はかわいそうなところもあって。

 二人の遊ぶヒミツの場所は森。ここへくるには川を越えねばならず、レスリーは
川を海にみたてヒミツの場所をテラビシアと名づけた。二人の想像の世界は
ナルニヤ国の住民を次々に登場させ悪者と戦うことになる。巨人の登場が実は
泣かせどころでココで感動しない奴はいないだろう。

 さて現実世界では悲しい出来事があってタイトルの「橋」の意味がわかって
くる。そのラストシーンの美しく素晴らしいこと。


■ココから先はネタバレ。
この映画見たくなった人は映画を見てから読んでください。

 私がこの映画が素晴らしいと感じたのは現実世界と想像の世界を行き来するところ。
空想の世界が現実世界と地続きになっているところ。
だからさまざまな影響が両方の世界に現れるところが楽しく、そして意味深いのだ。

 映像の中に主人公の心の不安が写っているシーンがある。
このシーンどうしてこんなに不安な気持ちが出ているのか見ているときには判らな
かったのだがストーリーが進むとその答えが見えるのだ。

 音楽の先生がジェスを連れて美術館へ行く。突然先生から電話がかかってきて
誘われる。お母さんは寝ぼけていて一応伝えたがどうもいまいち伝わっていない
感じがする。車からレスリーの家が見えて一緒に行きたいと感じつつも、好きな
先生と二人で行きたい男の子の複雑な心が見えるかのようなシーンだが、
もうひとつ別な不安な気持ちも、予感? みたいなものこの短いシーンで
見れる、感じ取れる。

 美術館を堪能して帰ってきたジェスを待っていたのはレスリーの死だった。

ココが見事なのだ。そういうことかと。

 それからのジェスは悲しみから抜け出せない。不安な黒い影が襲ってくる。
レスリーの幻影をみることになる。
 彼の周りにいる大人たちで嫌いだった先生の一言が救われるシーンなんかも
よかったな。
 黒い影の正体は実はお父さんで彼の心の内をあらわしていたことが判る。
 お父さんは姉や妹には優しくするが自分には優しくないと感じていたのだ。
しかしそうではないことが判る。観客の目からそれがわかるシーンとジェスが
体感してわかるシーンのずれがうまいと思った。
 このお父さん演じるのはターミネータT-1000のロバート・パトリック。
タイトル見るまで出ているのを知らなかったし、顔を見ても少し丸くなっている
ので最初は良く判らなかった。ちょっとしたサプライズね。

 新しい女王がテラビシアへ迎えいれるラストは心の目を閉じることなく
彼が成長していることを示すシーンで安心してラストを見ることが出来る。

 友達の死を乗り越えて大人になるような安易な、バカなラストでなくて
本当によかった。大人になっても心の目は開いておかなければこんなに
素晴らしい作品は作れない。

子どもたちが生き生きしていて素直に感動できる映画でした。

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