実録 連合赤軍あさま山荘への道程
今年の問題作のひとつです。
うまく感想が言えず映画を見てからかなり日にちがたって書いているのですが。
一言で言って彼らが幼すぎると思いました。
実録とあるように1960年代からの学生運動の歴史が映しだされるのですが
連合赤軍となる頃にはただの犯罪者になっている。
銃砲店を襲い、山に立て篭もって軍事訓練って、ままごとのようにしか見えない。
あれで日本を変えることが出来ると本当に思っていたのか?
やがて孤立した組織は内に刃が向けられ「総括」という言葉でリンチが繰り返され
貴重な兵力を自分たちで減らしていく。
最後のあさま山荘に入ったのは残ったメンバーで主要メンバーおらず完全な自滅
となっていく。
もっと勇気を持つことが必要だった、との台詞は今の時代からすると本当に
幼い子どもの言葉にしか思えない。
彼らを批判しているのではなくもっとすべきこと、方法があったのではないか、
それを見つけることが出来なかったということか。
3時間飽きることなく見ることが出来る力作であり、今年のベストテンには入る
1本だが、映画として、ドラマとしては「光の雨」の方が面白かった。
一ひねりしたところが映画としての工夫を感じることが出来たからだと思う。
ちなみに今回の映画で昭和を感じることが出来なったのが少々不満。
「光の雨」「クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」でも70年代の
昭和を感じることが出来たのに、なぜかその味わいがなかった。
さて個人的には「光の雨」を見てから仕事で「総括」してくれといわれることが
怖くて、怖くて。
うちの上司はそういう世代なんですね。
だから「総括」って言葉は連合赤軍を思い出すのであまり
イメージよくないですよといっている。
Comments