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July 19, 2008

インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国

ご注意:ネタばらしています。

いつもとは少々趣向を変えて「インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国」
を楽しむためにキーワードごとに語っていこうと思います。ネタばらします。
その点ご了解いただきよろしくお付き合いください。

■「核」
 キネ旬の寺脇氏の批評は厳しいですね。私もコレは少々戸惑いました。
いくら娯楽映画だからとはいえ水爆実験を娯楽ネタとして見せるのはいかがなものか
と思いました。ルーカスとしてはこれは50年代の特徴、象徴として出したのでは
ないでしょうか。
 「アトミック・カフェ」という記録映画でこの実験シーンは出てくるのですが
このときのアメリカの核に対する考えかたが非常に甘く、放射能は洗い流せると
思っているし、光に当たらなければ大丈夫と思っているのだ。非常に滑稽で
被爆国としては腹がたつほどである。コレは後にアニメ「風が吹くとき」(‘82)まで
続くのである。(一方で「ザ・デイアフター」のような作品も作られているのも興味深い)
アニメ「アイアン・ジャイアント」でも描かれる核爆発への対応は50年代の象徴として
ルーカスが取り入れたのだと思う(スピルバーグではない気がする)。
でもこのシーンは本当に微妙だな。必要か? 「アトミック・カフェ」という看板が
出てきただけでよかったと思う。

■「1950年代」
1947年ロズウェル事件。いわゆるUFOが墜落したと報道された事件。ココにインディ
が調査に行っていたとは非常に面白い設定で、その10年後が今回のお話の時代。
1957年となる。
 その10年間に起こった印象的な出来事として
1954年ビギニ島核実験 第五福竜丸事件 「ゴジラ」公開がある。
(ちなにみこの年は「七人の侍」「二十四の瞳」「山椒大夫」と日本映画の名作が次々に
公開された。なんという凄い年なんだ!)
1955年というのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマーティがやってきた年。
そして1957年はソビエトの人工衛星スプートニク1号が成功した年である。
米ソ冷戦は宇宙開発競争でもある。テレビドラマ「人類月に立つ」を見れば判る。
先ほどの「アイアン・ジャイアント」「遠い空の向こうに」の舞台も1957年である。
また10年はアメリカにとっては「ライト・スタッフ」の時代あり、お話のスタートは
1947年となっている。「ライト・スタッフ」の監督はフィリップ・カウフマン。
インディ・ジョーンズというキャラクターを考え出したのは彼だ。

つまりアメリカにとって50年代はぎりぎり不思議と冒険が共存できた最後の時代なの
ではないか。だって人口衛星が飛んで地球を見下ろすようになったらもう秘境は
なくってしまうもの。

この後さらに宇宙開発による科学の進歩が冷戦なり、ベトナム戦争という現実が
不思議と冒険を成立させなくなってしまったのだ。だからこの時代を選んだのだと思う。
そしてこの時代のキーワードにこだわったのではないだろうか。
まあ、19年ぶりの制作がうまく時代を一致させたのだ。

■ SFとしてのキーワード
それほど詳しくは無いのですが、読み解く、面白がるためのキーワードとして。

「エリア51」
昨年の「トランスフォーマー」でも登場。「Xファイル」や「インディペンデンス・デイ」
にも出てきた基地で、UFO関係の資料やあるとされている。今回の映画ではココに
聖櫃(アーク)がありましたね。「レイダース」ラストの倉庫はエリア51だったんだ。

「ロズウェル事件」
その名の映画もありましたが、やはり有名にしたのは「Xファイル」でしょう。
「スタートレックDS9」でロズウェル事件の宇宙人はフェレンギ人だったという
エピソードがあってこれはこれで面白かった。

「UFO」
やはり「未知との遭遇」をセルフパロディにしていたと思います。
あのエイリアンもよくグリーンマンと呼ばれるエイリアンにそっくりで、
「未知との遭遇」のパロディでしょう。コレはスピルバーグの遊び?それとも
ルーカスがわざと入れさせた?


さて映画そのものはわくわくしてみました。
40歳を越えたオッサンがあの音楽、「レイダースマーチ」を聴くと
本当にわくわくして、早く見たくなるのです。なんか心が熱くなるというか
そういう感覚にあふれてね。

 だからこの作品はコレでOKです。
スピルバーグらしい表現が本当にうまくうれしい。

オープニングのカーチェイスからソビエトの特殊工作員がアメリカの軍事施設に
入るシーンの残虐性。死体は全く映らないがその怖いイメージはちゃんと伝わる。
子どもにも安心して見せることが出来るうまいシーンだ。

何度かカーチェイスが出てくるが一番面白いのはやはりアマゾンのカーチェイス。
まずあんなところで走れないだろうというところで延々と車は走り続け、スカルの
奪い合いをする。結構長いこのシーン、かなりアイディアが詰まっており見ていて
楽しい。ちゃんと目で追っていけるアクションの見せたかたがいいのだ。CGを
利用はしているだろうが肉体のアクションにこだわっているそのこころざしが
感じ取れるのだ。

でもこの後の滝のシーンとか合わせるとどこかでアトラクションになりそうで
USJなんかいつかやるかもね。3回滝を落ちる急流すべりなんてどうですか。

インディの登場シーン。帽子の影が映って登場というのはかこいい。これがラスト
帽子が転がり息子が取ろうとするとインディがすっと手を伸ばし渡さない。
まだまだ現役と見せ付けてくれのだ。


このまま4部作というのは中途半端だからもう1本作ってくれないだろうか。

なんとか60年代を舞台にして・・・・・・。無理かな?


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