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October 2008

October 30, 2008

風のガーデン

緒形拳が亡くなって話題が高まったと思ったのですが
「流星の絆」には勝てなかった作品です。

東京と富良野を舞台にした静かなドラマ。
富良野に家族をおいて東京に出てきた医者が
末期のがんに侵され富良野に帰ってくる。

家族ひとりひとりを丁寧に描き
周りにかかわる人々とのドラマを見せてくれる
最近見ない落ち着いた雰囲気がいいいが
緒形拳が出ていなければここまで
話題にはならなかったのでは?

夏に北海道に行った。
憧れの地、富良野には真っ先に行ったが
うーんやっぱ観光地化されいるなと感じてしまった。

今回のドラマもその一端を担うことになるだろうな。

うちの母は来年もう一度行きたいっていってるもの。

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映画の子 マキノ雅弘 まるで活動大写真みたいな人生

時代劇専門チャンネルで「次郎長三国志」応援企画で放映された
「映画の子 マキノ雅弘 まるで活動大写真みたいな人生」がよかった。
1978年に放送された「あゝ、にっぽん活動大写真」を再編集し新たな
追加撮影も含めた2時間の特別バージョン。
マキノ監督の面白い、貴重なお話がたくさん聞けるし、いろんな役者さん
とのエピソードが興味深い。日本映画の原点を探るとても貴重な作品だった。
マキノ監督と対談するのは森繁久弥、永田雅一、嵐寛寿郎などなど。
撮影当時の話や、マキノ監督の猿踊りが見れたりする。

中学2年のとき「あゝ、にっぽん活動大写真」を欠かさず見ていた。
まだ、邦画の古い作品はほとんど見たことがなかったし、それほど興味が
あったわけではない。しかし、映画を一生の趣味、ライフワークにしようと
既に心に決めており、淀川長治さんの言葉から映画に関する全てを勉強しなさい
という教えに従って見ていた。正直当時はよくわからなかった。

映画黎明期、サイレントだから台詞は言っても録音されなかった。
台詞は「いろはにほへと」で充分でそれで撮影されていた。
私が高校のとき撮影した映画もアフレコだったので台詞が頭に入っていないときは
ゆっくり数字をかぞえさせて撮影。あとで録音した。この番組からえた知識で
撮影していたのだ。

そんなエピソード満載の貴重な番組に再会できたことがうれしかった。

実は映画検定を勉強していてももうひとつつかみきれない日本映画の歴史に
触れることが出来たように思えた。

その後、バイト先の映画館で浴びるようにチャンバラ映画を写して、見ることに
なる。そこへとあの番組を見た経験は繋がっていった。

あらためて今回の番組は見れてよかったと思うが、もう30年前の作品なんですね。


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次郎長三国志

へったぴーな映画です。「次郎長三国志」は。

出だしはいいかなって思ったのですが、いきなり次のシーンで次郎長が帰ってくる。
早いなーって。その帰り方がまたフツーなんです。
海岸を子分を連れてその中に石松がいる。

あら新しい方ね!

なんて登場の仕方。ちっとも石松かっこよくない。
本家(この場合マキノ雅弘監督「次郎長三国志第2部」)の登場シーンの素晴らしいこと。映画の最後で胸のすくような啖呵をきる。

どうしてもこのようにマキノ雅弘版と見比べてしまう不幸な映画ではあるが、
それ以前の問題のように思う。

ダイジェスト版としか思えないお話に、クライマックスの時間が来たからと
敵陣へ殴りこみをかけるラスト。

なんか全体的に雑でねえ。

でもお年寄りはいっぱい来ていたから、こんな題材の映画は必要なんだと思う。
スクリーン数は増えているんだからお年よりのためにもっと時代劇を映画館で
やってもいいと思います。

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October 29, 2008

イーグルアイ


ネタバレあり、で行きたいところですがやめときます。

でも予告をみてあの程度の映画と思っていたら結構楽しめたので
きたせずに見に行くことをオススメします。

後から思いましたが、これって使い古されたネタだよね。
ヒントは「2001年宇宙の旅」です。「ウォーリー」でもパロってました。

意外性を持たせるためか最初はあるテロリストをやっつけるところから
始まります。中東のどっかの国でしょう。アメリカの軍事作戦室での
判断が面白い。こんなことして計画を進めているのかねと思うような
作戦展開と判断です。
一転ある街のしがないコピー屋の兄ちゃん。社員とはいえビンボーな
生活、家賃もまともに払えない。ところが兄の死をきっかけに
意外な事件に巻き込まれるというもの。

こういうのをヒッチコックタッチというのでしょうか。
(もう古いかな)

女の声(これがジュリアン・ムーアとか)で電話が入り家には武器弾薬が
山盛り。そらFBI来るわな。

誰かが空高いところから見ていていろんなものをネットで操作して
いろんな人間を動かし目的を達成しようとする。
その目的が大統領暗殺!

でもその正体は・・・・・。

これ実は中盤で判ります。その後はお決まりの展開ですが、結構楽しめるのは
CGだけで見せるようなありえねーアクションが少ないため。
アイディアと身体を張って本物の動きを見せてくれているからだと思います。

でもね結構突っ込めることがあって、
後生大事に持って逃げるアルミ製のかばんの中身が○○○だったり、
(なぜか時計がついていてカウントダウンしている)
もともと計画通りということか? アレは。

電車止めて逆走させるところも凄いよ。あの動きどうやったんだ?

とまあ突っ込みいれながら楽しみました。

私は仕事でお客さんの住所をネット地図で見ることがありますが
そこにはストリートビューという機能があって写真が掲載されています。
目的のおうちの写真が見れたりするんです。
ネットには自分名前が落ちていることがあるし(いっぺん検索してください)
ほんとどこで誰に見られているか判りません。

「イーグルアイ」のようなことは本当に可能なんです。そう思うとなんとも
気味悪い世界になってきましたね。


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October 28, 2008

ケータイ捜査官7 第25話

晶くん再登場。

ハッカー?の女子高生晶くんがケイタとデートに
来たのがちかごろ怪しいうわさのある遊園地。

そこで優璃と鉢合わせ。

まあデートといてもそんな甘い感じじゃないので
ほどほどの三角関係を維持して
その遊園地の秘密を探ることになる。

もてもてのケイタというはどーなんでしょ。
優柔不断なところがあり、気付いているのかいないのか?

でも晶も優璃も彼にはもったいないぐらいかわいく
行動的な少女たちで、私好み。

是非彼女たちのスピンオフ作品を作って欲しい。

小中さんが監督すると無駄がなく30分できっちり
楽しませてくれます。
このレベルなら子どもも楽しめるのでいいのでは
ないでしょうか。


さて次回は金子修介監督の2本目。

爆笑編? と思えそうなタイトルで「山田村ワルツ」や
「みんなあげちゃう」「濡れて打つ」なんかのレベルを
想像してしまうのですが、ストーリーを読むと
「デスノート」じゃないかこれ!

さてどうなりますことやら。


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だんだん

10月スタートのNHK朝ドラ「だんだん」。

だんだんよくなる「だんだん」とよんでします。

マナ・カナを分けてドラマを進行させていたときは
少々エンジン不調の車みたいでしっくり来なかった
のですが、二人の「赤いスイトピー」はよかった。
あのデュエットは最高です。

今週からいよいよ京都での二人の生活が
始まり画面に二人が揃うことが多くなるので
期待しています。

だんだんよくなりどこまでいけるか楽しみです。

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October 26, 2008

僕らのミライへ逆回転

ジャック・ブラックの大爆笑コメディ! を期待していくとちょっと
肩透かしをくらうかも知れませんがコレはなかなかよく出来た映画で、
映画を作っていた私としてはとても楽しく見ることが出来ました。

 私は高校生のときに映画を作っていました。作品としては2本。
8ミリ映画です。ビデオが世に普及する前のフィルムで撮影する8ミリ映画と
いうのがあったのです。
 高校3年の文化祭でクラスの出し物として30分程度のアクション映画を
制作しました。みなで作る映画の面白さをこのとき感じていました。

 そんな思い出が甦ってくる映画です。

或るビデオ店。まだVHSなんですこのお店。その映画が磁気人間事故で
消えてしまう。仕方がないからセルフリメイクをすることに。
コレがチープで笑わせる作品ばかりでそれが大ヒットとなるのですが
海賊版と間違えられて没収。今度は町のみんなと一緒に自分たちの映画を
作ることに・・・・・。

 このセルフリメイクがユーチューブ時代の作品リンクするところがあり
CG全盛の時代にCG使わなくても充分面白い映画は作れると見せ付けてくれる。
この手の作品をスウェーデッドというらしい。本来はスエーデン製の映画の
ことをいうらしいが、劇中で苦し紛れの言い訳がユーチューブ世代の心を
動かしてセルフリメイク映画のことをスウェーデッドと呼ぶようになって
いっぱいアップされるようになった。

そう、私も昔は知恵を絞ってアイディアを出し合って映像を作っていたのだ。
その作る喜び、作り手の手触りのようなものがなくなっては、映画は面白く
ないのだ。

ラストは私の嫌いな「ニューシネマ・パラダイス」のパクリシーンで
感動的に幕を閉じるのだが、そんなふうに多くの人に支持される映画、
思いを込めて作られる映画は素敵だと思う。

ゆうばりファンタで町を上げて映画に夢を託した姿とこの作品はが
ダブって見えた。


さてこういういい映画に限って公開が限定される傾向にある。
乱立するシネコンで差別化、特徴を出そうとしているのが原因で、
昔の東京限定公開とか地方スプラッシュ上映といったものが戻ってきた
きたように感じる。
せめて全国巡回上映にしてみる機会をもっと増やしてもらえないだろうか。


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October 25, 2008

ゴジラとの出会い

そんなことはもう忘れてしまった。

一番古い記憶は小学1年生のときに
観たチャンピオンまつりの
「ゴジラ対ヘドラ」だと思います。

それ以前にテレビで観ているとは思うのですが・・・・・。

「モスラ」は確か日曜日の昼3時頃にやっていたときに
観たな・・・・・。

さて、ヘドラが初体験となるとちょっとこれは今からすると
ヘビーな体験だったと思います。

わけが判らずにシリーズの中でも異色の
残酷描写とコメデイが混在する、
そして決してかっこよくない敵怪獣とのとバトル、
近くの川へ遊びに行くのが怖くなるような
映画で公害の恐怖を映画から学び取りました。

グエムルはヘドラだったのか・・・・・・・・・・。

その後に鑑賞したのは「ゴジラ対メガロ」で
こちらはチープなヒローもんとなっており
あまり印象はなく、後に全作品をビデオや
リバイバルで見直していくことになります。

次回作が待ち遠しいのですがまだまだのようで
うわさの「ゴジラ3D」に期待したい今日このごろです。

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October 21, 2008

七瀬ふたたび

少年ドラマシリーズ 79年放送から30年。
「七瀬ふたたび」が帰ってきました。

テレパスの七瀬が自分の能力に気付き、
他の超能力者と出会うのが第1話となっていました。

うーんこんなお話?だったけというのが正直な印象で
あたらな目で見ていきたいと思います。


しかしどうして「家族八景」を原作に入れないのだろう。
「エディプスの恋人」も含めて七瀬三部作をドラマ化して欲しい
のですが無理かな。

蓮佛ちゃんなかなかいいです。多岐川由美の印象が強いのですが
新たな七瀬としてがんばってほしいです。


ところで超能力者があつまるってところが「ヒーローズ」に見えてしまう
のですが・・・・・困ったもんです。

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October 20, 2008

ウォンテッド

ありえねー映像がオンパレードのアクション映画で、
バリバリのCG映像がもう飽きちゃったといわれそうな映画ですが、それなりに
面白かったのですがいかがですか。

 父親が実は闇の暗殺者で、それが罠にかかり殺された。君にもその血が流れている。
素質があるとスカウトされるうだつ上がらない青年。彼の成長物語であると同時に
そこには実は謎が隠されていた。

 ひとりを殺して1000人を救うと言っておきながら、彼らがひとたび暴れ始めたら
一体何人死んでるんだと町中大パニック。列車が橋から落ちるシーンは
ああ「カサンドラクロス」の時にはコレだけで1本の映画になったのにと
懐かしく思い出し、てんこ盛りのアクションシーンにおなかいっぱいに。

 でもこのお話結構二転三転するお話が面白かったので、最後まで飽きることなく
観れました。
 何故織物職人が謎の暗殺集団になったのか、そして指示されるターゲットが実は
自分たちであったあたりが面白い。

 かなりキバって作られた作品のように感じられ、この1作にパワーを出し切った
感じがした。なのでこの作品シリーズ化は無いと思うのですがいかがですか。


ところで「イーグル・アイ」と混同しませんでしたか?
お話は全く違うみたいですが、主人公の設定とアクションがところどころかぶって
いるような印象があるのですが・・・・・。


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ブラッディ・マンデイ

嫌いじゃない。
どちらかといえば面白いし好きな作品だが
放送時間がちょっと問題。

結構刺激的なシーンがあるし
内容的にも土曜日の19時台から
スタートする内容ではないだろう。

子どもいっしょに見ていた人はドキっとしたのでは。

血が流れるシーンはやはり夜中、せめて21時以降に
やってほしい。
ならばもっとぎりぎりまで挑戦していいと思う。

23時台の各社が開発しているドラマ枠なんかが
適当だと思う。

ロシアで起きた細菌テロ。その細菌が日本に持ち込まれた。
あるハッカーがその捜査協力依頼される。
彼はまだ高校生。
ハッキングシーンはファルコンというニックネームのごとく
CGで表現されるのがユニーク。

対テロ組織の作戦ルームが「24」をぱくったつくりに
なっているが、人物関係も近いものがあるかも。

映画になってもいいような2時間スペシャルから
20時台の通常放送へ、このテンション落とさずに
最後まで引っ張ってほしい。

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October 19, 2008

ケータイ捜査官7 第24話

金子修介監督作品ということで期待したのですが・・・・?

またまたストーリーから大きく離れてファミリー劇場に。

今回の主役はお父さん。

サラリーマンNEO風にがんばるお父さんを田口さんが
熱演するのですが、本来のケータイ捜査官7の話とは
関係ない!

コレがなんとも暴走というか、お遊びというか・・・・・。

この日私も深夜帰宅で(もちろん仕事で)一人で夜中に
このビデオを見ながらご飯を食べていたのでなんか
しみじみと感じるところがありました。


金子さんがやってるのになぜ女のこドラマになっていないの?

それが不満!

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October 13, 2008

グーグーだって猫である


 期待していなかった映画でその通りの出来でした。
犬童監督が、大島弓子が好きなのはわかっているのですが、だからといって
こんなふうに大島弓子自身を描こうというのは間違っていると思います。
大島弓子の謎の部分はそのままで、彼女の作風から決してこんな風に映画に
なるような人ではないと思っている。
だから「グーグーだって猫である」というタイトルでも猫映画になっていなくて
途中でおかしくなるのだ。

 私は高校生のときに心の師匠から教えていただいたものにルキノ・ビスコンティと
大島弓子がある。
だから大島弓子は「雨の音が聞こえる」から読み始め、「バナナブレッドのプディング」
「綿の国星」「夏の終わりのト単調」とはまっていた。
もう28年も前の話になる。それからずっと読み続けていた。しかしストーリー
マンガからいつの間にか日常のスケッチ、それも飼い猫との日々の話になり始めた頃から
なんとなくここ数年読んでいなかった。「グーグー」は文庫版でこの映画を見る前に
2巻読んだ。ここでサバの死を知った。
 サバが登場するのはアスカコミックの「ダイエット」に収録されている「月の大通り」
で黒猫との話からサバをもらうことになった事までが描かれている。
サバはフランス語で「元気?調子はどう?」の意味。なかなか素敵な、おしゃれな名前
だと思う。

今回の映画の中では大島弓子を描くということで彼女の作品が多く登場する。
全集も出てくるがあれは実際には朝日ソノラマから出版されており、全部揃えると
背表紙が1枚の絵になるのだ。私も少ない小遣いで買い揃えたが絵は未完成です。
劇中作品として出てきたのが
「ダイエット」
「綿の国星」
「四月怪談」
「バナナブレッドのプディング」
「金髪の草原」
「夢虫・羊草」
「8月に生まれる子ども」。
これらは「大島弓子セレクション・セブンストーリー」として映画にあわせて出版
されているので興味のある方はどうぞ。


それぞれの作品がさてどのシーンで登場したかというと
「綿の国星」は神社で麻子が書いているマンガ。若かりし頃の仕事として書いているのが
これ。
「綿の国星」といえばチビ猫で大島弓子がブレイクした作品。アニメ映画にもなったが
これはまあ無謀といった出来でした。音楽はリチャード・クレイダーマン担当でした。
浪人生時夫が拾った猫がチビ猫。自分はいつか人間になると信じている猫。
そのため人間のような姿で登場する。「綿の国星」とは猫が死んだらいくとされている
天国のような場所。チビ猫はそこで出迎えてくれるホワイトフィールドという女王に
なる素質があるとされている。時夫との生活なかでチビ猫が日々ホワイトフィールドに
近づいていることを語るラストは生きることは死に近づくことと暗示している。
この作品の素晴らしさはそこ。だけど無理にシリーズ化しておかしなことになって
しまった。末期にはチビ猫の出てこない「綿の国星」があるぐらいだ。

「四月怪談」はアシスタントのナオミが感動したマンガとして出てくる。
監督小中和哉、出演中島朋子、で映画化もされている。
間違って幽霊になった少女が生き返るまで自分の姿が生きている人に見えないのを
いいことに自分の知人たちの裏側を見てしまうというお話。
幽霊の甦りもので、よくあるネタをマンガにしていて大島作品では個人的には好きな作品
ではなかった。しかし今回読み返して印象が変わった。特にラストの生き返るまでの
ドタバタと母親の叫びは泣ける。子が死んで火葬される親の気持ちが痛いほど
感じられるのだ。

「バナナブレッドのプディング」はマンガで描かれているラストの絵が登場。
まだ生まれてきていない子どもに主人公がこたえるシーンです。
「まあ生まれてきて御覧なさい、最高に素晴らしいことがまっているから」
このお話は姉依存症の主人公が友人の力を借りて偽装結婚して立ち直るまでの
お話なのですが、彼女を取り巻くキャラの描きこみが深く、サイドストーリも
しっかりしており少女マンガのなかでの自由度を発揮した作品になっています。
ここまで読み応えのある作品はそうありません。今回読み返してあらためて
テーマ性の斬新さそして今の時代こそ理解されるであろう内容に驚かされます。

「8月に生まれる子供」は最近作品で映画の中ではスランプ脱出の作品として
描かれていました。突然老化を始める主人公の少女。ボケが始まり恋人と
うまく行かなくなる。原作ではそのまま老化が進んで自分のことがわからなくなって
自分のことを客観的にとらえた台詞で終わっている。救いがないラストだ。
映画ではラストをいじって主人公が突然成長し始め、それが8月だったので
「8月に生まれる子供」となったとしていた。ラストを原作と変えているのだ。
こういうところが犬童監督の解釈が違うと思うところだ。大島さん自身が
8月生まれで自分の老いることに関しての恐怖のようなものを原作は表現している
のだと思うのだが、それを再生の物語としてしまうのだから性質が悪いと思った。

「金髪の草原」はどこに出てきたか判らないがコレは以前犬童監督が映画化している
作品で、ボケてしまい若者のつもりで行動する老人と少女ヘルパーとの物語。
マンガの原作はまあまあで大島さんらしい表現で老いというテーマを扱っている。
映画は無理があると思った。このシュチュエーションを実写でやるのはどうも。

「ダイエット」も不明。太った女の子が女友達とその恋人を両親に見立て
成長していくといったお話。高校生3人の話なのだが擬似家族を描いており
人の心の不可思議なところ、心理学に通じるようなところがあると感じられる
作品になっている。

「夢虫・羊草」は怖い絵として出てくる。和服を着た女性が暗闇を駆けていく
絵だ。この女性は主人公のお母さん。親の離婚で母親と生活することになる
小学生の少女。父親の浮気相手が同級生の男の子のお母さんと非常に悩ましい関係。
この作品ラストで「2001年宇宙の旅」の原作を読むシーンがる。
69ページで泣いたとの台詞がうたれているのだが果たして何が書かれて
いたのか謎。「2001年宇宙の旅」の原作本を調べたがわからなかった。
文庫版だと思うのだが版によってページは変わるだろうから特定できなかった。
非常に気になります。

ところで余談ですが何かで大島弓子は「綿の国星」は四畳半で「2001年
宇宙の旅」のようなお話にしたかったと読んだことがあります。なるほどと
思いながらもいまいちピンと来ずに今に至っています。


さて、映画ではよろしくない、解釈が違うと感じるところを指摘すると、
ラストに出てくるサバである。

少女の格好で出てきた。

確かにサバはメス猫。(「サバの秋の夜長」でプロフィールが出てくる)。
だけど大島さんはずっとカッコイイ男の子としてサバを描いている。
一説には大島さんの恋人を擬猫化したものではと言われているが、映画でしかも
実写でサバを出してくるのは無理があるし、どういう解釈でもやって欲しくない。
コレはこの映画の大いなる欠点。それならCGアニメでマンガと同じサバを出せば
よかったのだ。それならまだ笑って許してやる。

サバの死んだあとグーグーはなぜかまともな猫の絵で絵はかれている。
擬人化はやめている。他の動物も時々人のように描いていた。ゾウの花子さん
カラス、ハエ、その他の動物も。なぜか犬は登場したことがない。その擬人化
をやめた。コレはちょっとした心の変化があったと思われるのでやっぱり
恋人と別れたのか・・・・・とかんぐってしまった。

病気の話は本当だそうで闘病生活がマンガでは詳しく描かれている(グーグー
の文庫本第2巻)。大島さんらしい視点でガンとの戦いの日々が描かれているが
確かに映画にはなりにくいなと思った。だから映画ではネタは原作からですが、
ほとんどオリジナルエピソードになっていた。

さて最後に少々驚いたのは実名の出版社、角川書店の名前が何回か出てくる。
普通は架空の出版会社が出てくるところが、スポンサーになっているからだ。
コレがあまりいい印象をもてなかった。私個人にとっては、大島さんは
白泉社、朝日ソノラマ、主婦の友という印象が強い。アスカコミックなどで
角川書店からの出版は多いのだがだからといってココまで連呼しなくてもいい
と思った。

というわけで「グーグーだって猫である」はファンの目で指摘する楽しさはある
がいい作品というのからは程遠い作品である。これは大島弓子原作で共通して
いえることで彼女の独特の世界観をどう解釈しても映像化するのは無理な話なのだ。

だけど私が今まで映像化に成功しているといえる作品が1本だけある。

「毎日が夏休み」監督金子修介。
登校拒否の女子高生がリストラされた義父となんでも屋を始める。
就職難、リストラ、不況といった今の時代の先取りをしているかのような
作品で女の子映画の巨匠金子修介がこの世界観を映像化している。
映画も大変気に入った私はレーザーディスクを買ってしまったが、今
デッキが動かなくなってしまいLDは見られなくなってしまいました。

ラストに出てくる台詞が素晴らしい。
「計画する、
実行する、
失敗する、
出会う、
知る、
発見する、
冒険とスリル
自由とよろこび。
まさに夏休みそのものだ」

コレは主人公が義父と一緒に仕事をして感じたことをあわらしている。

この台詞で語っている「夏休み」とは「仕事」を表している。

自分の仕事を客観的に見ることが出来た瞬間、この意味が心にしみてくる
素晴らしいラストだ。この映画は金子修介の女の子映画としてもオススメです。


さて、ながながと
今回の映画の話と大島弓子作品についてごっちゃに書いてしまいました。
気になる作品があればどれでもいいので作品を読まれることをオススメします。


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October 12, 2008

映画祭を紹介します。

芸術の秋、ということで関西ローカルな話題ですが、映画祭を紹介します。

■京都映画祭 10月8日~10月13日
只今開催中の映画祭で、今年はマキノ雅弘監督100年として開催。
「次郎長三国志」全9作他の上映。開催場所が離れているのが少々難ですが
貴重な日本映画を見る機会としてどうぞ。
http://www.kyoto-filmfes.jp/

■新開地映画祭 10月24日~10月26日
女性限定の映画祭でピンク映画、ロマンポルノ映画を上映。
こちらも貴重な作品が上映されます。「花弁のしずく」(‘72)のロマンポルノ
初期の作品のニュープリント上映。田中登監督作品でファンのカンパにより
ニュープリント化されたとか。観たいです。そのほか「泪壺」「ニップルズ」
「ヴァイブレータ」などの日本映画と韓国映画「秘蜜」、フランス映画「ひめごと」が
上映されます。普段この手の映画は女性は映画館へ観に行くことがためらわれると
思うのでこの機会にどうぞ。
http://eigasai.shinkaichi.or.jp/

■宝塚映画祭 11月1日~11月7日
昔、宝塚映画という会社あって宝塚で映画を作っていました。
子どものころテレビドラマを何本か見たことがありますが、今はありません。
その宝塚映画を発掘して上映。他に特集上映もあり以前にくらべ規模が大きく
なってきたように思えます。
今回上映される「新しき土」(‘37)の日本=ドイツの合作で原節子が主演。
監督伊丹万作で、甲子園ホテルで撮影が行われたとか。
DVD化されていない「サザエさんの婚約旅行」(‘58)は宝塚映画で
この映画祭でしか見られない?
http://www.takarazukaeiga.com/


■大阪ヨーロッパ映画祭 11月21日~11月24日
ヨーロッパの最新の映画を上映。特にココで上映される作品の中には
日本初公開、配給が決まっていない作品が多く、見逃すともう観れない
かも知れません。昨年見たフランス映画はWOWOWで放映はされました
がその後ビデオのみ発売となりました。
正直どれが面白いかは不明ですが、どんなものが当たるかという楽しさは
あります。「アラビアのロレンス」の特別上映と「モーリス・ジャールの軌跡」
というドキュメンタリーも興味深いです。なんとモーリス・ジャールが来ます。
他にも関連イベント上映あり。
http://www.oeff.jp/

さて、東京では東京国際映画祭が10月18日~10月26日開催。
こちらには「Dウォーズ」が登場。あの「クローバー・フィールド」と一緒に紹介した
韓国の怪獣映画です。オープニングは「レッドクリフ」。すでにアジアでヒットしてい
る作品を出すの? クロージングも「ウォーリー」とは芸がない。世界で大ヒット上映
済みの作品でっせまったく。東京フィルメックス(2008年11月22日~30日)のほうが
気がいているんじゃないでしょうか。


東京国際映画祭
http://www.tiff-jp.net/ja/

東京フィルメック
http://www.filmex.net/

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October 05, 2008

ケータイ捜査官7 スペシャル

よくある総集編です。
まあ中盤でおさらいをして後半へつなげるという
よくあるパターンですね。

30分というか実質20分程度に
半年分をつめるのでアクションシーンが中心で
結構そこだけつなげると面白いのですが。

新撮部分についてはこれまたユーモア精神を
忘れないというのがいいです。

でもアンカーの中に真の敵はいるというのが
後半へ向けてどのように展開するのか・・・・・。

ですが当分はまた少々ゆるめの内容になりそうで
次週はお休みでその後は
金子修介監督作品となります。
女の子映画になっていることを期待しているのですが
どうも家族のドタバタになっているようで・・・・・。


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October 04, 2008

大決戦!超ウルトラ8兄弟

ヒーロー物の映画しか見てないんじゃないのといわれそうですが、そうです。

 「ウルトラマン」の放送が始まったその日から始まるこの映画、
手がこんでいていろんな遊びがたのしい。それがノスタルジーに浸らせてくる。
だってあの「タケダタケダタケダー」のCMから「ウルトラマン」の放送を
再現してくれるのだ。

さてこのお話の世界はウルトラマンの世界とは並行世界でつながりがない
世界のお話で全く新たな設定で平成ウルトラマンたちを出してくる。
その世界で悪い宇宙人?の侵略が始まり時空を越えてウルトラ兄弟がやってくる
というもの。
少々無理がある設定だけど、「ウルトラセブンX」とかティガの「ウルトラの星」
なんかでは似た設定でやっていたから、まあよくある手。

何がうれしいかって前回実現しなかった面々が集まってお祭り騒ぎになっている
ことがうれしいのだ。
ウルトラマンAの北斗と南は一緒にパン屋さんやってるし、南は娘と看護婦に
戻るところまで再現(南は元看護婦という設定でTACに入った)。
帰ってきたウルトラマンの坂田自動車工場があって郷とアキ(榊原ルミ)が登場!って。
そこには岸田森の写真が・・・・!あの工場は宇宙人に破壊されたのですがココでは
残っている。そして後半アキは怪我でベッドにって!これもアキの死を再現。
ダンとアンヌが一緒にレストランやっていたり、ハヤタとアキコが夫婦でその娘が
レナなんて!これほどうれしい夢の設定ってない。
かなり年齢層の高いヒロインたちの競演がうれしい。万城目のさりげない登場と
ナレーションが石坂浩二でウルトラQまで含めていると泣けてくる。
だからメビウスはつなぎの役のはずがかなり浮いてしまって途中で石にされてしまい
ます。

基本はダイゴが主人公で夢を忘れない、勇気を持って悪と戦いヒーローを呼ぶという
ことになりそれがティガ、ガイア、ダイナとなる。
他の世界でヒーローであるウルトラマンたちが呼びだされ違う世界のウルトラヒーロー
競演となるのだが、それならコスモスやマックスもなんとかしてほしい。
ネクサスはまあ無理かも知れないが忘れるとかわいそうかな。
特にマックスの世界は他のウルトラマンたちと似て非なる世界なのでコレが
競演できたら面白いと思うのだが。

まあ、テレビ版メビウスでウルトラマンのノスタルジーを徹底的にやって、
まだ出来ることがあったのかというのが今回のお話。
それだけで映画を作ってしまったから怪獣がショボイ。前回に比べるとますます
魅力がなくなってしまった。
コレはなんとかしてほしかったな。あんな合体怪獣かっこよくない。
(大怪獣バトルといった怪獣主役のシリーズもあるので
このあたりは映画としてもっと力を入れて欲しかったところ)

夢を忘れなかった若者の夢がかなうというラストが素敵だ。
サイズが明らかに間違っているとは思うが、歴代のマシーン
(ビートル、ウルトラホーク1号、マットアロー、タックスペース)が登場して
反重力エンジンで宇宙へ旅たつ日本丸を見送るシーン。
これは帆船ファンにとっては大いなるサービスでうれしいシーンとなった。

是非とも横浜の初代日本丸を見にいきたくなった。

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アイアンマン

 まあ、こんなもんでしょ。

アイアンマンの誕生物語なので制作と見せ場に行くまでに時間がかかるのが
玉に瑕です。
映像的にも予告でみた以上の絵が少ないのでちょっと残念。
ラストの敵だけは秘密にしていましたが、まあ予想できるのでそれほど意外性が
ないのが少々辛いかな。

でもこの映画ひとつだけ素晴らしいところが、
それは見せ方。アイアンマンのスーツ装着シーンなんて結構大変なのだけど
それをとても丁寧にそしてかっこよく見せているのがいい。
このシーンは甲殻機動隊のオープニングシーンみたいでした。

そしてもうひとつはバトルシーンの見せ方。
ガチャガチャしたカットの連続で何が写っているか?どうなっているか
わからんシーンの連続といったことなくちゃんと絵を見せて
状況を把握できた上で敵をやっつけるかっこよさ。

初めての戦闘ときの戦車を攻撃するシーンは西部劇だと思います。
腕のミサイルを撃ち込んでコツンという着弾の音、振り返るアイアンマン。
爆破される戦車!
こういったヒーロー物ではかっこいいと感じるシーンをちゃんと
用意しておいてほしいもんです。

ラストの敵との垂直上昇勝負は平成版「ガメラ」のガメラとギャオスの一騎打ち
のぱくりではないかと思ったのですが・・・・どうでしょう。

とにかく落ち着いてかっこよくヒーローを見せる
この見せ方を「トランスフォーマー」のときにして欲しかった。

さて、シールドの登場で終わる「アイアンマン」は次に「アヴェンジャーズ」に
登場となるのでしょうか?
(アヴェンジャーズって言うのはハルクとかアイアンマンが協力して悪と
戦うチームのことでマーベルコミックのヒーローチーム。対してジャスティスリーグ
っていうのがDCコミックのヒーローチームでスパーマンとかバットマンが一緒に
出てくる)
このアヴェンジャーズの映画化が2011年とか?

「インクレディブル・ハルク」は見ていないのですがどうもそこで繋がって
いるようで、では「アイアンマン2」って一体どうなるの?
という具合に楽しみはつきませんな~ぁ。

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