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January 19, 2009

私は貝になりたい

「私は貝になりたい」
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○監督:福澤克雄  ○出演: 中居正広、仲間由紀恵、笑福亭鶴瓶

脚本:橋本忍 というのが効いています。

作品を上げれば「砂の器」や「七人の侍」「八甲田山」など大作が並ぶ脚本家で
日本映画のよい作品のイメージがついています。
(中には「愛の陽炎」とか「幻の湖」のようなひっくり返るような作品もありますが
それはまあおいといて)
今回もかなりその点を意識して作られているようで、日本の美しい風景、四季が
シネスコの画面いっぱいに映し出され、久しぶりに日本映画の良心に触れたような
気がしました。それだけでもこの作品は見る価値があると思います。

仲間由紀恵が嘆願書の署名を集め、200人目の猟師の署名をもらいって帰る道で
天使が降りてくるかのような空、広く大きな海原に雲の切れ目から光が差す風景。
若いときに二人で生きていこうと決意した岬から見るその風景は本当に美しく、
久しく日本映画こんな風景を見ていなかったなと思いました。

お話は召集された床屋の清水が戦後に戦犯で逮捕され、処刑になるまでの話。
戦争末期、大阪を空襲したB-29の一機が墜落、その生き残りのアメリカ人を
捕まえその場で処刑にするという事件が起きる。清水は上官の命令で銃剣で
アメリカ人捕虜を刺そうとするが、剣ははずれ、その間にアメリカ人捕虜は息絶える。
これが真実なのだが、日本の独特の軍の命令系統、天皇陛下という存在がが
アメリカには理解されず、勝った国の理屈で裁かれていく。

戦争しているときに誰が誰を殺してその罪を問うなんてナンセンスな話で、
鉄砲バンバン撃っていたもの全てが罪に問われるはず。

空襲、原爆も何千、何万という人を殺しているのに・・・・。

アメリカのハーグ条約に違反することを指摘するシーンもあり、
これは同様の題材を扱った「明日への遺言」の影響で強調されているように
感じたがまさにそうだと思う。


さてキャストが昨年末の紅白歌合戦の司会の二人で、後半の鶴瓶が出てくると
一昨年の紅白を思い出し日テレで二人で司会をやっているのも思い出し、
草なぎ君が出てくるとSMAPはみんな協力的だなと思い、
泉ピン子が出てくるとそういえば仲間と刑事もんのドラマやっていたと思い出し、
とどうしてもテレビのキャストのイメージが強くそういう点で損な映画だなと思った。
まあTBSが作っているのだから仕方がないか。

11月から正月を越えてロングラン、私が行った劇場では老人ホームから団体で
15人程度が団体で着ていた。それなりに満足していたようでこういう風景に出会うと
うれしくなる。こういった人たちにも見てもらえる映画はもっともっと作られ、
公開されるべきだと思う。

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