« ケータイ捜査官7 第42話 | Main | ケータイ捜査官7 第43話 »

March 11, 2009

おくりびと

「おくりびと」
―――――――――――――――――――――――――――
○監督:滝田洋二郎
○出演:本木雅弘、広末涼子、山崎勉

とうわけでやっと見てきました。
一言で言うなら全く何も、過不足なしという脚本、演出でした。
完璧すぎて気持ちが悪いぐらい。

「お葬式」って映画がありましたが、あの中ではカットされていた
納棺の儀式をクローズアップして、その人間模様を描き出しています。

登場人物それぞれに自分の姿をみる人が多いのではと思われ、
それがヒットの原因でしょう。

そしてアカデミー賞をとったのはその儀式、様式美に心打たれたのでは
と思われます。侘びさび、武士道など様式美に日本の姿を見る傾向が
西洋人にはあります。今回はひとつの死にたいしてこのような儀式を
行うところに惹かれたのではないでしょうか。今世界では多くの死が
無残に処理されておりその対比として際立ったように思えます。

そして笑い。最初から深刻な、陰鬱な話になるところに笑いの要素を
取り入れて和ませています。決して下品にならずに要所、要所に
配置しているのが見事です。

夫婦の関係もよかった。
広末の奥さん役は少々の違和感が、感じられるところもあるが
全体をとおしてよかった。
そう簡単にあんな田舎に引っ越ししてくる若い奥さんいないよ、
と思いながらも、彼女の夫への愛なのだと納得できたからだ。

再映で大ヒット、松竹系は昨年の公開からずっと継続しており、
受賞後上映を再開したところで大ヒット。凱旋上映があたった
ためしが無いのに不思議だ。

ワーナーマイカルで見たが、平日の1回目で一番大きい劇場で
7割がた埋まっていた。平均年齢は60歳以上かな。
40年ぶりに映画館で映画を見たというおじさんがいた。
そんな人たちまで劇場へ足を向かわせているのだからこの映画は
素直に凄いなと思ってしまう。

ちなみに滝田洋二郎監督は私にとっては
「コミック雑誌なんていらない」「愛しのハーフムーン」
「木村家の人々」「病院へいこう」「僕らはみんないきている」
で、ピンク映画やにっかつロマンポルノから一般映画へやってきて
ライトな感覚で映画を作ってきた人のイメージがあった。
だけど「陰陽師」をやってから様子が変わって
きて「壬生義士伝」「バッテリー」からあれ?って作風が変わって
人の描き方が深く丁寧になってきた。 で「おくりびと」にいたる
にだが、少々残念な気がする。
ご贔屓の金子修介監督も似た経歴だが、あくまでエンタティメントを
目指している点では金子さん方が好きだ。失敗もあるがそのほうがいい。
だって日本人でアカデミーとってしまったらもう昔のような
ライトな感覚で取れないでしょ。

さて新作は「釣りキチ三平」ですが、海外からオファーが既に来ているとか。
春休み漫画対決がどうなることか、楽しみです。


|

« ケータイ捜査官7 第42話 | Main | ケータイ捜査官7 第43話 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/50812/44313342

Listed below are links to weblogs that reference おくりびと:

« ケータイ捜査官7 第42話 | Main | ケータイ捜査官7 第43話 »