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September 07, 2009

同窓会

「同窓会」
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○監督: サタケミキオ
○出演: 宅間孝行、永作博美、鈴木砂羽

 「悲しき天使」と同じく九州を舞台に過去を、青春時代を振返るお話の
「同窓会」ですが、こちらは脚本がよくない。面白いお話を自分で作って
面白がっているが、複線や仕込んだネタがばれているので、展開が予想
できてしまう。はっきり言って無駄が多くて下手だ。でも憎めない作品
になっているのは、映画青年が自分の思い通りの映画を自分主役でやっと
完成させてというところ。そこがいいよね。主人公と同じように高校時代に
8ミリカメラを回していた身としてはわかります。

 最初の一言が余計! あんな一説いらん! 

「勘違いは人生最高の悲劇であり喜劇である」

これがこの映画のテーマであり、面白いところ。
それを最初に見せてどうする。映画を見せて、観客が感じればOKなのだ。
それを文字で見せてしまうから、だから全てのネタの裏が見えてしまった。
つまり以降ネタバレになるけど、「3ヶ月」というわざとらしい台詞で勘違いする
主人公。元妻の命があと3ヶ月と勘違いして奔走することになるが、
実は「妊娠3ヶ月」だったということ。これも元妻に会いに行った病院で
声すらかけずに帰ってくる主人公だが、このシーン、元妻の後ろをわざと妊婦さんを
歩かせているという姑息なことをやっている。仮に主人公だけが勘違いをしている
映画として描くのなら別の表現があるはずだ。でも誰に向けて映画を作っているの?
観客だろ、だから徹底的に観客を騙さないと映画として面白くないだろう。
主人公と一緒に観客も騙さないと、自分でネタバレやってどうするん。

酒を飲んで「気持ち悪い」という台詞、女性が気持ち悪いといえば妊娠と決まっている。
健康診断を受けるシーンでもわざと胃のレントゲン写真が写るが不自然。
前に何か病気があったようだが、その示唆が薄くて・・・・。
元妻の友人が主人公に「3ヶ月」を伝えるがこの台詞がまた不自然なのだ。
まず子どもが出来たらそれをストレートに伝えるだろう、普通。それを
どう勘違いさせるかがミソなのに・・・・。

 そんなシーンが続いて他の仕組んだネタも笑うに笑えないことになって
しまっていた。もっと思い切った削除が必要なのだこの映画は。カットカットを
重ねて活動大写真になるのだから。大森監督を見習いなさい。

 万年筆ネタはさすがにわからなかったが、アレぐらいネタを隠してOKだと
思う。

 あとラストの走って、走って、元妻の元へ駆けつけるシーン。「決闘高田馬場」ぐらい
延々と走らせたほうがよかったと思うのだが。

 今回も永作博美がよかった。「その日の前に」の方がよかったと思うけど、
この映画永作でかなり救われている。主人公のバカぶり永作のなんともいえない
大人の女のかわいらしさで全体をカバー、鈴木砂羽も朝ドラのお母さんよりよかった。

ところで「サタケミキオ」=「宅間孝行」とは知りませんでした。
また今の朝ドラの顔にもなっていて、「花男」の脚本家、劇団も主宰されている多彩な方
なんですね。今後要チェックです。
 全体に作者の都合よく作ってしまっているからだと思うが、なぜ永作博美演じる
元妻は最初に離婚届けにサインをしたのだろうか?それもあの万年筆で。浮気が原因?
それにしては高校時代のオチなどが生きてこない。
つまりこのあたりの詰めがこの映画甘いのだ。いい雰囲気の映画なのにね、残念。


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