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September 03, 2009

悲しき天使

「悲しき天使」
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○監督:大森一樹
○出演:高岡早紀、岸部一徳
 最近、大森監督の新作がなかなか見られなくなって残念に思っていました。
この「悲しき天使」も非常に限られた中で公開されており、劇場にはいけなかった
のですがこのたびDVDで見ることが出来ました。 傑作です。
もともとなんでも監督できる人ですが、最近作はどうも本領発揮といった作品
がなかったのですが、今回は脚本・監督を担当してそれがうまい!さすが
と思わせる展開で一気に2時間見てしまいました。
 初の刑事ものということでしたが、「オレンジロード急行」で誘拐・刑事もん
やっているので、これは原点回帰ではないでしょうか。そこへ過去の今までの
青春映画の主人公たちの現在が見えてくるような作りになっているのが
うれしかったです。「ヒポクラテスたち」「風の歌を聴け」で育った映画ファン
としてはいい感じで懐かしさもありました。
 基本は「張り込み」です。二人の刑事が或る殺人犯を追う。刑事のうち一人が
高岡早紀。30代の女性刑事とベテラン刑事(岸部一徳)が東京で殺人を犯した
山本未来の行方を追って別府にやってくる。昔の恋人に会いに来るはずと
近くの温泉旅館に張り込む二人。昔の恋人はとても幸せな生活をしていた。
 犯人とその恋人、刑事二人の過去と現在を織り交ぜ、軽快に展開させるそのリズム、
ところどころに入るユーモアあふれる台詞が心地よく、また、単純に展開が読めない
面白さがありました。正直よく練られています。大森監督はやはり脚本が
うまい。それをまた自分で監督するとほんといい。
 少々悪口を言えばどこかで見た刑事ものの焼き直しのよう雰囲気、シーンもあり
ますが、それは悪くなくむしろブレンド加減よく、いい意味でよく消化されている。
 舞台となった大分県別府の観光映画になっているが、その与えられた素材を
うまくこなしで自分の映画になっていた。

 天晴れです。

 過去に背負って来たものが一気に解かれるラストシーン。あの涙の重さ
そのあとの身軽さも充分に伝わってくる。人は誰しもそういうものがあるのです。
でもそれを乗り越え、再出発することも出来ます。それが感じられるいい映画でした。

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