« December 2009 | Main | February 2010 »

January 2010

January 26, 2010

かいじゅうたちのいるところ

「かいじゅうたちのいるところ」
―――――――――――――――――――――――――――
○監督:スパイク・ジョーンズ
○ 出演:マックス・レコーズ

 絵本の映像化という点では成功していると思いますが、もともと何もないストーリー
なのでそれを1時間40分かけて見せるのには無理があります。もう一ひねりぐらい
映画オリジナルのストーリーを展開しないとしんどいです。中盤で飽きてしまうのです。

 いたずらさかりのマックス。実は少々寂しいところがあって、お姉ちゃんにもママにも
相手にされていない。それゆえ暴れて反抗してしまう。家族にとっては小さなかいじゅう
となってしまっている。ママが恋人を連れてきた夜、マックスの怒りが爆発、
夜の街に駆け出し、船を見つけて冒険のたびへ。そして着いたのがかいじゅうたちの
いるところだった。

 この島でかいじゅうたちと出会うのはいいけど、それ以上の話がない。
マックス自身を映し出したかのようなキャロル。わがままで周りのことを考えない
彼の姿をみてマックスが自分していたことに気付くまでのお話なのだが、
そんなことは1分で語れるので、映画ならではの冒険を見せて欲しかった。

悪者かいじゅうでもだして、やっつけに行くぐらいしてもよかったのではないかと
思うのだが。

 かいじゅうたちはよく出来ていて、そのぬいぐるみの質感、動きが本当によい。
「ダーク・クリスタル」の時代から考えると本当に進化したものだ。
特に動きについてはアクション、俊敏に動くことが求められるかいじゅうおどりや
ドロなげ合戦など面白くみせてもらった。
実は、「ウルトラギャラクシー大怪獣バトル」でも見ていて思うのだが
最近の着ぐるみは本当によく動く。ここまでできるのかと思うぐらい
飛んだり跳ねたりしているのだ。

 さてこの映画、最初の試写で子どもたちに見せると、子どもが怖がって
泣き出したらしい。かなりダークな面が強調された映画だったのではないかと
思う。実際、元になったセンダックの絵本の絵は非常に不気味で、前からなぜこの絵本が
そんなに読まれているのかと思っていた。それをそのまま映画にしたからではないか。
1年ほどお蔵入りになり編集しなおして出来たのが今回の作品で、めでたく全米大ヒット
となり日本でも公開された。
ではそのお蔵になった編集はいったいどういうものだったのか?
是非とも大人のために見せて欲しいと思うのだが。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 23, 2010

祝 レイジング・フェニックス公開!『ジージャー:頑固に、美しく、猛々しく』

速報です!

ついにジージャーの新作が日本のスクリーンで
見れる日がやってきます。

3月に行われる大阪アジアン映画祭で公開!

邦題は『ジージャー:頑固に、美しく、猛々しく』

なんともいえんタイトルですが、とにかくめでたい。

一発で覚えられるタイトルではありませんが、

映画の内容をよく表しています。

邦題が付いているから公開も決定しているのではないかと

思います。しかしこの映画祭の作品が後にスクリーンに

かからないこともあるので油断は出来ません。

まあDVDにはなると思いますが。

とにかく大阪アジアン映画祭様ありがとうございます。

そのほかの作品は
<アジア映画最新作初上映>
3月10日(水)~14日(日)
会場:ABCホール、サブ会場:シネ・ヌーヴォ

◎オープニング作品(3/10wed.18:40予定 ABCホール)
『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』2009年/フランス・香港/108分

◎クロージング作品(3/14sun.19:15予定 ABCホール)
『東京タクシー ディレクターズ・カット版』2009年/韓国・日本/76分

◎その他、アジア映画最新作上映作品
『デーヴ D』2009年/インド/144分
『ホワイト・オン・ライス』2009年/アメリカ/85分
『聴説』2009年/台湾/109分
『パパドム ~パパの味~』2009年/マレーシア/115分
『見捨てられた青春』2009年/フィリピン/91分
『トルソ』2009年/日本/104分
『KJ 音楽人生』2009年/香港/90分
『紡績姑娘』2009年/中国/100分
『チャウ』2009年/韓国/122分

大阪アジアン映画祭オフィシャルHP(http://www.oaff.jp/

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 20, 2010

アバター

「アバター」
―――――――――――――――――――――――――――
○監督・製作・脚本 : ジェームズ・キャメロン
○出演 : サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガーニー・ウィーバー

 よくも悪くも見世物映画としてよく出来ています。
もちろん3Dで観たのですが、字幕も問題なくくっきりはっきり透明感もバッチリで
美しい絵巻物を2時間40分見せてくれます。
でもそれだけです。
それ以上のものが無かったです。

昨年8月に映像解禁時に観たときもなんかどこかで観たことがあるものがいっぱい
出ているなと思ったのですが、新ためて今回みるとまずあのパンドラの世界は
「もののけ姫」の世界でしょ。屋久島みたいで、縄文杉がホームツリー。先住民のナヴィが
もののけで、かつ「銀河鉄道の夜」のジョバンニみたい。「エイリアン2」パワーローダー
みたいな戦闘マシンがどこかガンダムやボトムズのよう。

キャメロンは短編映画「タイタニックの秘密」や「エイリアンズ・オブ・ザ・ディープ」で
3Dの海底探検映画を作っていた。それは「アビス」に出てくるエイリアンのような海底の
生物の見せる不思議な生態、動き、光をその映像の中で見せてくれたのだが、
その生物たちをモデルとして取り入れ、パンドラの不思議な生物の映像をみせてくれるのだ。

お話は、開拓者精神、フロンティアスピリットの血が流れているアメリカ人は、インディアンを
侵略、「ラストサムライ」で日本侵略したのと同様に惑星パンドラを侵略していく。
そういえばパンドラの飛行する大陸や大きな木の根が守っている設定は「天空の城ラピュタ」
だ。そんな自然、エコを見せ付けてマシン、戦闘のかっこよさをもあわせて
見せるこの映画はそれ以上のものがない。

実はオープニングで双子の兄が死にその代わりにアバターを生かすためにジェイクが
雇われたことが分かる。その設定や地球での話は「エイリアン2」のリプリーに
似ていて後にクイーンと戦うリプリーの母性の目覚めに結びつくのだが、
「アバター」ではそれがない。足が悪いというのも設定が後の展開に生かされていないのだ。

最後の肉弾戦にしても今までの流れからミエミエなのだが、そこでもう一ひねりがなく
面白みに欠けた。出来ればあのロボット、空を飛んで欲しかった。
今思えば、あれ「トイ・ストーリー」のバズにそっくりだよね。

ただ感心したのは、メカにしてもさまざまな動物、設定、などちゃんと理解ができる
ように見せていたこと。「トランスフォーマー」のような何がどうなったか分からん絵だけが
展開されるアクションになっていなかった。
メカについても何気ないシーンで登場させ、その利用、操作方法などが挿入させて
事前に見る側にそのスケール、質感がインプットされる。だから、戦闘シーンでもその
迫力が伝わるのだ。また、微妙に動きのスピードを変えて状況を把握しやすい絵を作っており
それが理解しやすさに繋がっている。

ひとつ疑問を言えば、最初にアバターへ入るために線で繋がっていたが、一回繋がると
なぜか装置に入るだけでアバターに繋がるようになる。コレはどうしてなのか?
魂?精神が飛んでいくのか?かなりの距離が離れていても繋がっていた。
電波のような受信装置がアバターに組み込まれていたのか?そのあたりが描かれて
いなかったように思う。

さて「アバター」は3DでDVDが発売されるのか?
続編は作られるのか?
もしかして、完全版とかデレクターズカットとか、出てくるのか?
観るかどうかは分かりませんが楽しみにしておきましょう。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 17, 2010

牛の鈴音

「牛の鈴音」
―――――――――――――――――――――――――――2010.1.16―◇◆◆
○監督・脚本・編集 : イ・チュンニョル
○出演 : チェ・ウォンギュン、イ・サムスン

 韓国で大ヒットしたドキュメンタリー映画。ただひたすら農耕用牛とおじいさん
を追っていく映画だ。

 韓国の山村。年老いた農耕用の牛で毎日畑、田んぼへでて仕事をするおじいさん。
おじいさんの足も牛の足も衰えて動けるのが不思議なぐらい。ここまで働かなければ
ならないのかと思うぐらいどちらも老い感じてしまう。
 おばあさんは口が悪く常に文句ばかりいっている。新らたしい牛が欲しい、老いた牛は
売ってしまえ、私は苦労ばかり、いい思いはしたこと無い、誰も心配してくれない
などなど延々としゃべり続ける。
 寡黙なおじいさんはただそれを聞いているだけだ。それを言ってどうなるのかといった
心境ではないか。
 経済的に発展した韓国でまだこのような人々が残っている。
それに気付かせてくれたことが韓国内でのヒットの原因か?
その点はよくわからない。

 ただ見つめるだけのドキュメンタリー映画から何を見ればいいのか
今ひとつ私には伝わってこなかった。

 作為的な編集に思える台詞の重ね方などがどうも好きではない。
被写体との距離があいまいで、この監督は何をこの映像から見いだしたのか?
それがつかめなかった。

 ドキュメンタリーにもいろんな方法があるかと思うが、どこまでその被写体に
近づき、その思いを映像から浮かび上がらせることが出来るかが重要だと思う。

そういった点で私にこの映画からつかめるものが無かった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 14, 2010

今年のゆうばり映画祭

今年のゆうばり映画祭のラインナップが発表されていました。

http://yubarifanta.com/index_pc.php?ct=films.php&langue=21010
注目作は「第9地区」。エイリアンが地球に住むことになった世界を
描いています。

ゲストは小栗旬?「シュアリー・サムデイ / SURELY SOMEDAY」が
オープニングを飾ります。


久しぶりに行きたいなぁ~。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 12, 2010

カールじいさんの空飛ぶ家

「カールじいさんの空飛ぶ家」
―――――――――――――――――――――――――――
○監督 :ピート・ドクター

 もちろん3Dで鑑賞。
ワーナーマイカルで観たのだが、ココは300円でメガネ用の3Dめがねを
販売している。メガネの前にサングラスのレンズ部分だけを取り付けるのが
あるが、あれと同様に3D用にレンズが装着できる。コレが素晴らしい。
とても軽くて装着感がなく映像が見やすい。今まではめがねの前に3D用の
メガネをつけることになりそれが重くて見づらかったのだが、これで解消
された。是非メガネ族はお試しいただきたい。

 さて「つみきのいえ」という短編の名作があったが、それをまたまた
ピクサーがパクッたと思っていたのだが、大きく予想が外れて素晴らしい
冒険譚になっていた。冒険家が存在できた時代、それに魅せられた子どもは
多かったと思うが、やがて現実の生活の中で夢は失われていく。
しかし年をとってもその夢に生きる男の物語で、今の子どもたちに失われて
しまった冒険心を植えつけてくれるのだ。というか植えつけられればいいな。

思ったより多くの要素が詰め込まれており楽しませてくれる。
特に飛行船に乗った探険家の登場や、その部下の犬たちとの戦い!?は
後半の見せ場になっており、予告などでは伝えられていない隠しだまと
なっている。

地球が狭くなり、冒険を夢見るようなことが出来なくなってしまっている時代に
こういったメッセージが子どもたちに伝わるのだろうか?
どちらかといえば今のオトナ、いやそれ以上に高齢者たちこそが見て
懐かしみかつ、夢を呼び起こすような映画だと思う。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 11, 2010

アサルトガールズ

「アサルトガールズ」
―――――――――――――――――――――――――――
○監督:押井守
○出演:黒木メイサ、菊地凛子、佐伯日菜子
 押井監督はもう私の好きな監督ではなくなってしまいました。
今回の「アサルトガールズ」はもう全く理解の出来ない境地へ旅立っており
コレを理解し、面白く見ることは私には出来ません。さようなら押井監督。

 ゲームの中、プレイヤー4人が協力してラスボスをやっつける。
まったくひねりが無く、ドラマすらない。荒涼とした風景に現れる怪獣との
戦いが面白く観ることが出来ればまだ許すが、そのようなところはひとつも無い。

 最初の延々と流れるアバロンFの説明も字幕を追っていても意味不明で
拷問のよう。

 唯一観ていられるのが3人のプレイヤーの女性たち。基本個人的に好み
なのでそれだけ。それ以上のものがない。

「うる星やつらビューティフルドリーマー」
「機動警察パトレイバー1,2」
だけでいいです。

あとの作品はどうでもいいです。
これからもどうでもいいです。
見逃している作品もどうでもいいです。

好きな人は付き合ってあげてください。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 08, 2010

ライブテープ

「ライブテープ」
―――――――――――――――――――――――――――
○監督:松江哲明
○出演:前野健太

 コレはドキュメンタリーか? それなりに仕込、段取りがあるがしかし・・・。
でも面白いものを見せてもらった。映画の可能性を、新たな一面を見せて
もらった74分だった。

 74分1本勝負。神社前のライブからひっきりなしにギターで歌い続ける
被写体を追い続ける。カットは割らない。対象が座り込み、ジュースを飲み
信号を渡って商店街を抜けて歌い続けるのをずっと追いつつけるカメラ。
編集をしないことで生まれる奇跡のような映像だ。

 後半監督が話しかけ、彼の内側を引き出そうとする。そして監督もまた
なぜ今回、この映画を撮ることになったのかを引き出されてしまう。
その妙な関係。監督とその被写体との距離の持ち方の絶妙な味わいがある。

クライマックス、バンドのメンバーと公園で歌い、そして東京の空を歌い上げる
ラストまでカメラは止まらない。

2009年1月1日午後3時頃から4時過ぎ、吉祥寺界隈で撮影された。そのとき
そこにいた人々がみな出演者となっている。

この面白さは一体なんなのか。よくわからない。しかし分かりやすい歌詞と
彼の声が心地いい。

本当に観ないと分からない映画である。

カット、カットで編集するのが当たり前の映画のなかで、全くの編集無しで
ココまで作品が作れるのだ。

「あんにょん由美香」の松江監督作品。若いから出来るということもあるが
それだけではない独特の被写体との距離の持ち方がこの映画を成功させている
と思う。今後も楽しみな監督だ。


| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 01, 2010

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。
 本年もご愛読いただきますようお願い申し上げます。

最近少々まぐまく購読者数が増えており、うれしく思っています。
末永くご愛読いただければ幸いでございます。

 さて、スペースチャイルド誕生から早くも10年目に突入。
相変わらず人間は人間としてこの地球上で生きており、他の惑星へ到達
出来ずにいます。しかしながら運命のときは刻一刻と迫っており、
2012年末には生き残ることが出来るのはセレブと強運の持ち主という
今日この頃いかがお過ごしですか?

 またまた愚痴になってしまいますが、この10年の中で「スター・ウォーズ」が
完結してしまったことは大きく、たとえ3D化されても、基本的に私の
心を満たすものではないし、アニメ「クローン・ウォーズ」は面白いけど
映画「スター・ウォーズ」とは別物にしか見えません。

 それでも映画を見続けるものとして、今後の期待作について少々雑談を。

「ラブリー・ボーン」コレって「大霊界」だよね。丹波哲郎が生きていれば
きっと大宣伝展開を行っただろうな。ピーター・ジャクソンは信頼の置ける
監督ですから期待していますが・・・でも「大霊界」だからな・・・・。

「マッハ弐」は期待の1本。進化していないタイ映画になっているように
祈っています。どうも予告を見る限りでは大丈夫そうですが・・・。

「シャーロック・ホームズ」を誰があんなことにしたのか?
ジェレミー・ブレッドのホームズからかなりイメージが変わっており、
許せないホームズに。でも大ヒットしたらしくパート2にはモリアーティが
登場。ブラピにオファーが着ているとのうわさアリ。見に行くべきか微妙な
ところです。

「踊る大捜査線3」。ファンであった身にはつらいパート3です。「踊る」シリーズを
喰いものにしたスピンオフシリーズなどはどちらかといえば失敗作。あまり好きでは
ない。その流れでパート3が作られたのなら失敗作になると思う。スタートレックの
ような映画とTVの関係、世界やキャラの描きこみのように作り上げれば、青島に
頼ることなく息の長いシリーズになると思うのだが、どうも東宝やフジテレビが
そして織田祐二が「踊る」を喰いものにしているように思えてならない。

「アリス・イン・ワンダー・ランド」の3Dが「アバター」を越えていくような
映像になっていき、次の可能性を見せてくれるのではと、期待したい。

「トイ・ストーリー1&2」そして「~3」の3D。こちらもピクサーの本当の
力を見せて欲しいと期待できる作品だがしかし、ディズニーの喰いものになって
しまっているなら悲しい。

「レイジング・フェニックス(Raging Phoenix)」(原題)DVDで鑑賞済み
ですがやっぱりスクリーンで見たい1本です。シージャーの勇姿を是非
スクリーンで見せて欲しい。「映画秘宝」でも公開未定の作品なのに
1ページカラーで掲載されていました。
ツマランCGアクション映画よりははるかに価値あるエンタテイメント、
アクション作品だと思います。是非日本で公開を!

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« December 2009 | Main | February 2010 »