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March 2012

March 10, 2012

ヒューゴの不思議な発明 ~ヒューゴは何も発明していないじゃん。

「ヒューゴの不思議な発明」
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監督:マーティン・スコセッシ
出演:ベン・キングズレー、 ジュード・ロウ エイサ・バターフィールド、
クロエ・グレース・モレッツ

父親が残した人形の秘密。それを求めて部品を集め
東洋初のロボット学天則もしくはメトロポリスのマリアに似た機械人形を復活させる。
復活した人形は式神と戦うのではなく絵を描き始めた。その人形の持ち主は
西村真琴ではなかった!(筆者暴走?妄想?してますが分かる?)

父が残した形見と「鍵」の秘密を求めてというのは最近どこかで見たな
思ったら「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」でした。
それで結果はこちらも同じ勘違いでしたね。父はあの人形を保存して何をしたかった
のか?息子へのメッセージなんて無かったじゃん。だからジョルジュ・メリエスが
過去を思い出し彼の功績を称えるような展開は都合よすぎ。

映画ファンとして期待したのはメリエスのスタジオセットやその映画の撮影方法。
そしてラスト見せてくれる数々の彼の作品を3D化して夢のような世界がスクリーン
一杯に堪能できると思っていた。でも中途半端だった。
「月世界旅行」は3Dじゃなかったし(いや一部は3D化していた?)、
ルミエールのシオタ駅の到着の再現かと思ったがそうではなかったし、
大体、汽車が駅に入ってきてまだ釜に石炭くべてるなんておかしいよね。
スピードは落とすものだし。なんか子供だましにもならない手抜きのような
映像を見せられたような気がします。

そういえば海外ドラマの「人類月に立つ」のなかでメリエスの「月世界旅行」の
製作過程が取り上げられていて、アポロ計画をさかのぼってココへたどり着くとは
面白いなあと思った。

まあこれでスコセッシは2個目のオスカーもらえないよね。
ノミネートされた理由は分かるけどファンタジー下手だし
映画として、物語として、映画のマジックとして面白くないよね。

http://entertainment.rakuten.co.jp/contents/0000030458/review/0000266484/

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March 09, 2012

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い ~って何? 答え:心臓、母親 かな?

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」
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監督:スティーヴン・ダルドリー
出演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン、
マックス・フォン・シドー

映画が終わって「?」ってなってしまいました。私だけがわかっていないの?と
思っていろいろ調べるとかなりダイジェストな内容で、設定も簡素化し
説明もかなり省いている様子。子どもが父の生きていたあかしを捜し求める
話のようにみせて感動を呼ぶようなことになっているが少々違うようだ。
だいたいタイトルの意味が最後に心に響くような演出でないと・・・
意味わかりましたか?
想像はできましたがイマイチ弱い。

まず最初に父と子の関係がよくわからない。
どうもこの子には問題があってそれを改善するために父は子どもに問題を
出していた。この子が抱ええている問題がアスペルガー症候群らしい。
アスペルガー症候群とは自閉症とは区別される発達障害で言葉は話せるのだが
コミュニケーションがうまく取れないというものらしい。
なのでそれを改善させるために父は彼にいろんな問題を出していた。
この点が映画の中であまり詳しく語られていなかったようで、私は気付かなかった。
まあ説明が多すぎるというのも問題だが分かりづらいのもつらいな。

だからこの子の行動が奇異に見えて仕方なかったし、自分の息子と同じ年なのに
ここまで出来るか?と疑問点が増える一方。またあのタンバリンの意味も理解できて
いなかった。

最後に出てきた調査結果のタイトルが
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」となっていた意味がイマイチ
ぴんとこなかった。
この調査結果の本が仕掛け絵本のようになっていて、それが実際の原作本の
ビジュアルブックと呼ばれる種類のもので重なってくる。

そういう点では原作とあわせてみて初めて完成する作品かも知れません。

映画を読み解くときにある先入観を持ってみてしまうことがあります。
今回この長いタイトルからそのタイトルが意味するものは何?
一種のなぞなぞみたいなものでそこへたどり着くまでのお話だと思って
ずっと見ていました。それがそもそもの間違いだったのかな。

http://entertainment.rakuten.co.jp/contents/0000030577/review/0000261130/

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March 05, 2012

贖罪 ~怖くて楽しめたのですが・・・・・最後がねぇ・・・

「贖罪」
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監督:黒沢清
出演:小泉今日子 

第1話「フランス人形」蒼井優、
第2話「PTA臨時総会」小池栄子
第3話「くまの兄妹」安藤サクラ
第4話「とつきとおか」池脇千鶴
最終話「償い」

 ネタバレになると思いますがよろしく。

 WOWOWのドラマでめちゃ面白かった。でもそれは4話目までで
その理由は書くけど、ほんとドラマで楽しめました。じっくり見ました。

 ある田舎小学校で放課後、少女たちが遊んでいるとひとりの男がやってきて
仕事を手伝って欲しいと。ひとりの少女が選ばれ男についていく。なかなか
帰ってこない少女を探しに体育館へいくと少女が倒れている。この少女発見の
シーンの怖いこと。これでこの作品のつかみはOK。
あわてて先生や親、警察へと走る少女たち。
6ヶ月後殺された少女エミリの母親から呼び出される4人の少女。犯人は捕まって
いない。そのことで彼女たちに償いを求める母親。子どもに対して鬼となって
贖罪を求めるのだ。これでこのお話最後まで見届けないと、という気持ちになる。

 殺された少女の母親役を小泉今日子が熱演。コレが怖い母親なのだ。
「最後から2番目の恋」とは真逆のキャラで子どもたちを圧倒する。
事件に遭遇したことがトラウマとなった少女たちの15年後が描かれ、
やがてこの事件が動き出すのだ。

エピローグ後に語られるのが蒼井優の紗英のエピソード。
フランス人形の盗難事件と友人エミリの殺人事件と関係があり自分が出会った
恋人がもしかするとあの事件に関係あるのでは疑心暗鬼に悩まされやがて悲劇が
訪れる。

強くなり子どもたちを守ろうと真紀は小学校の教師になる。学校内へ侵入した
不審者を退治、子どもたちを救ったことから英雄視されるが、行き過ぎもあった
としてその釈明のPTA総会が開かれる。真紀の思いとは別の力が働き、親たちから
理解されない。そして不運が彼女に訪れる。

晶子はエミリの事件以後引きこもりのような生活となる。兄が理解者でそれを
心のよりどころにしていたが、兄も結婚し家を出る。帰ってきた時に事件が
起きる。兄への不信感が大きく彼女を誤った方向へ動かしてしまうのだ。
彼女の心の中にはあの事件が大きく傷として残っていた。

ココまでの3人はそれぞれエミリの事件が重くのしかかり人生を狂わしていくの
を描いていて面白いのだが、最後の一人は違っていてそこがまた面白い。

由佳はエミリの事件のときに警官を呼びに行った。その時の警察官に
憧れる。母親は病弱な姉ばかりかまって自分には見向きもしてくれない。
その寂しさを埋めたのがその警官だった。やがて警察官フェチ(?)となって
15年後に花屋を開く由佳。姉の結婚相手が警察官と知ると彼を誘惑する。

なんともふてぶてしいというか彼女だけは友人の死がトラウマになっていない。
自己の欲望で人生を歩んでいる。だからこの物語の決着のつけ方もまた非常に
恐ろしい。しかしその結末に彼女の心のブレがない。
この役を池脇千鶴が好演。あの幼い雰囲気が残る中で悪女を演じているのが
素晴らしい。今回役者がみな良いのだが、彼女もまた印象に残るいい役を
演じたと思う。

さて、由佳の一言でエミリ殺害事件の犯人の手がかりがつかめる。
最終章はそこから始まるのだが、エミリの母親の話となる。
実は母親にはある過去があってそのことが原因でエミリ殺害事件が起きたという
ことが分かるのだ。

しょーむな!
ええ加減にせいよ!
お前が原因か!
あんだけ少女たちを脅して、人生を狂わせるようなことをしておいて
お前が原因かい!

かなり物語の展開としてテンションが下がり、
最後のネタ(エミリ出生の秘密)も想像がついてくだらない話に成り下がってしまった。

最終章見なければよかった。
いやそういうわけには行かないが

そうなると思い返してみれば変なところが多いのよドラマ。

最初に小学5年生でみな犯人を見ているのに顔や特徴が思い出せないという設定。
いくら子どもでも何か覚えてることあるでしょ。というか何か理由があって口裏を
あわせているのかと思っていた。
紗英はだんなを殺したあとすぐにエミリの母親と会うという設定。なんであそこに
エミリの母親がいたの?
真紀の死に方って不自然。このシーン変です。
由佳がラジオの声から犯人を思い出すというのも15年も経っているのに急に
声で分かるというのも変。

と最初はほめたのだけど、後から重箱の隅を突っついてしまうことになりました。
悪い作品ではないと思うが熟考したらそんなところが見えてしまったのが非常に
残念でした。













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March 04, 2012

ドラゴン・タトゥーの女 ~やっぱアメリカはアメリカンだわ。薄いのよ。

「ドラゴン・タトゥーの女」
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監督:デビット・フィンチャー
出演:ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ

 スエーデン産のミステリーとしてオリジナル版は面白かった。
ナチの亡霊がまだあの世界にはいるのだと思わせる展開が興味深
かったのだ。また、あの独特の雰囲気見慣れていない光景のなか
で展開される謎解きが面白かった。
パソコン、インターネットを駆使してはいるものの、過去の秘密
を解き明かすために現地へ赴きアナログな資料をデジタルでまとめ
ひとつの結論へ導いていくのも面白く見えた。

 さてそれをアメリカで映画化するとなるとどうなるか。
予想通りでした。舞台、設定はほぼそのままで大きな改変は無く
ややこしいところはすっきり簡潔にまとめてみせてくれた。
二人の関係はドライだと思っていたのだが、そこはなんかハリウッド版は
ちょっとウエットにラストシーンにリスベットの一人去っていく姿を映し
出し次への布石を残した。

なので面白くないよね、これ。これでは作る意味無いじゃん。
同じ話を同じように見せただけ。
ナチの影は薄くなってなんであの親子が殺人鬼だったのか
分からないけど、アメリカ流でそういう変態親子だったということで
片付けてしまっている。

このあとオリジナル版をTVシリーズとして編集した4時間版、
いわゆる完全版を見たのだが、かなり物語の丁寧な表現がみられる。

やっぱアメリカはアメリカンだわ。薄いのよ。

さて続きの「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」を作るのかな?
実はオリジナル版は蛇足のような気がして好きじゃない。
リメイクするなら2本まとめてアメリカンでやったらいいわ。
見るかどうかはそのとき考えます。


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