涼宮ハルヒ 消失 ~この日この時間にアップする意味わかるかな?
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「涼宮ハルヒの消失」
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○監督:武本康弘
○声の出演:平野綾、杉田智和、茅原実里、後藤邑子
この作品、2月6日公開時点では全く興味がなかったのですが、はまって
しまいました。
この作品は「涼宮ハルヒの憂鬱」というシリーズの一部で、その前段の話、
人間関係が分からないとこの映画を見ただけでは分かりません。
そういう点では不親切な映画です。ハードルというか壁が高く厚いのですが
それを越えた向こうの世界はどっぷりはまれるものでした。
ココではアニメシリーズ「涼宮ハルヒの憂鬱」と映画「涼宮ハルヒの消失」
を混ぜ込みながら雑談したいと思います。
そもそもこのお話はどんなお話か?
「SF学園もの」というのがいいと思います。
涼宮ハルヒは高校1年生の女の子。彼女は入学したときの最初のホームルームの
自己紹介で
「普通の人間には興味ありません。宇宙人、未来人、超能力者は申し
出てください!」
という発言でクラスからういてしまう。
それを興味深く見ていたクラスメイトの男子、キョンの語りでこの物語は進行し始める。
キョンのハルヒ観察がやがて二人の距離を縮め、SOS団という同好会を
発足させることになる。「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団」という
意味。世界「せ」大いに「お」涼宮「す」をローマ字に置き換えている。
集まったメンバーが文芸部員の長門有希、朝比奈 みくる、古泉 一樹。
ハルヒがどこからか集めてきた同じ高校の生徒。しかしハルヒは知らないが彼らは
それぞれ特別な存在だった。
長門は宇宙人、みくるは未来人、古泉は超能力者。
彼らはそれぞれ使命があった。それはハルヒという特別な存在を監視すること、もしくは
その世界を危機に陥れるようなことがあれば防ぐこと。
ココで言う危機とはハルヒは彼女自身が気付いていない能力により、閉鎖空間という
異世界を作り出し、そこで神人という巨人を暴れさせるというもの。それが進行すれば
現実世界にも影響出てきてしまうらしい。
キョンにはこのことが知らされ、果たしてどのようにしてこの世界を維持していくか
というのがこのお話の大きな設定と世界観。
ですが、ハルヒはそんなことを知らずにいかに人生を楽しく過ごすかを追求し
それにみなが振り回されていく。
野球大会に出たり、孤島へ出かけて事件を解決したり、映画を撮影したり、
文化祭でライブ演奏したり。
そしていつもキョンが一番振り回され迷惑を受けている。
彼の語り口では迷惑そうにしているのだが、実はそれほど迷惑でもなく、
どこか楽しんでいるようなところもある。
二人の関係は恋人とかそう言ったものへ進展はせずにただお互いの存在を
心地よく思っている関係で物語が進行している。
(筆者アニメ全シリーズをまだ見ていません。とりあえず映画を見る前に
必要と思われる旧シリーズをDVDで鑑賞してから映画を見ました)
ココまで書いてなんとなくこの世界観の一端が見えたかと思いますが、
もう少し分かりやすく説明するなら、この世界は
「うる星やつらビューティフルドリーマー」に似ています。
ラムの希望する夢(世界)から抜け出せなくなった騒動を
描いた名作ですが、ハルヒも同様に彼女自身が望む世界であることを維持させる
ことが必要です。彼女の気持ちが安定していれば問題ないのかも知れませんが、
一旦崩れるとおかしくなっていく。「我思うゆえに我あり」ではなく
「ハルヒ思うゆえに我々あり」なのです。
シリーズの中に「エンドレスエイト」というお話があり、これは夏休みを
約15000回以上繰り返すというもの。このDVDは見事な演出、実験精神に
あふれていて驚きました。このシリーズの性格をよく表しています。
このシリーズに引かれたポイントは
宇宙人、未来人、超能力者(または謎の転校生)というキーワード。
星新一、筒井康隆、眉村卓の味わいがある言葉で、それがどこまで感じることが
出来るのか期待してしまった。これはある意味裏切られましたが、いい感じで
今風に作品の中に取り込んでいます。多分作り手がジュブナイルSFのファン
なのでしょう。なんとなく感じるものがありました。
また、舞台が兵庫県西宮市や夙川、甲南等で閉鎖空間が破壊されるシーンは
大阪の梅田界隈でした。HEPの観覧車が出てきます。劇中場所の特定は
ありませんが資料からわかりました。そして阪急電車や自動改札機も出てきて
個人的に見たことのあるなじみ深いものが登場します。
そして、個人的なことをもうひとつ言えば、自分の高校時代を思い出した
というのがあります。SOS団ではないが、同じようなグループを作っていた。
一人の活発な女の子と友が友を呼びなぜかクラスを超えて集まるようになった
グループが出来上がり遊びに行ったり、劇をしたりしていた。
自然解散になるかと思っていたが、一部の人間とは付き合いが続き、今も
年に1回は飲み会をしている。
SOS団をみていてコレがこの先どうなるのか?それはあまり知りたいとは
思わないが、自分たちの過去を重ねて見てしまいました。
さて、そんな世界で繰り広げられるお話の主人公ハルヒがいなくなるのが
映画「涼宮ハルヒの消失」である。
冬のある日キョンの後ろの席にいるはずのハルヒがいない。
クラスメイトは誰もハルヒの存在を知らない。
SOS団のメンバーで長門とみくるはいるがキョンのことを知らない。
そしてあろうことか自分の命を狙った宇宙人朝倉がハルヒの席に座っていた。
なにか手がかりが残っていないか探り始めるキョン。
自分のいた本来の世界の長門からのメッセージを見つけ、その意味を探り始める。
今回のお話はいつもの世界が変わってしまうお話という点では変わらないのですが
キョン一人が居残ってしまうというのがミソ。
唯一彼は一般人で普通の人間、地球人の高校生だからだ。
特にSFの知識があるわけでもなく、天才でもない。
そのキョンがどうにかしてこの状況のからくりを解き元にもどそうとする
ところが面白い。
そして長門の存在。ネタバレになるが長門有希はファンも多いからだろうが、
彼女が実質主人公になっている。だがから今回の事態を引き起こしたのが誰か
おのずと見えてくるがそこにはまだまだいろんな要素があって・・・・。
感想が書きづらいのですが、有希が宇宙人と説明してもそれだけの存在ではない。
情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・
インターフェースという設定。つまりは地球人とコンタクトとるために作られた
アンドロイドのようなものと考えればいいかと思うが、そういう存在なのだ。
それが無口な美少女キャラとして存在しハルヒを監視してきた。しかし、ハルヒの
監視と同時にキョンの存在が長門に影響を与えることになる。長門がメガネを
破壊される話があるが、再生するとき(アンドロイドなので)にメガネを再生し
忘れる。それをキョンが「メガネが無いほうがいい」と言われ以降メガネを
かけなくなる。明らかに彼女の中に感情が生まれている。そして暴走した結果が
今回の世界だったというもの。このような事態を引き起こしたことはバグがある
とされるが、キョンとしてはそれを含めて受けいれる。それが仲間であると。
恋のようなものでなくもっと大きな仲間を思いやる気持ちである。
長門のバグはもしかするとこのような生き方があったかもしれないという
IF(もしも)何々だったら・・・・と人間誰しも考えるもの。それをバグだからと
処分対象になることがキョンは許せないのだ。
その気持ちが長門に伝わるのがいい感じだ。
図書館のシーンで終わるが、DVDシリーズでほんの数秒出てくるキョンと長門が
図書館へ行く話しがここまで意味深いものになってくるとは思わなかった。
さて重要なエピソードがひとつ説明もなしに抜けている。
「笹の葉ラプソディ」というお話がシリーズである。
タイムスリップしたキョンが3年前のハルヒに出会い、キョンがハルヒに
「わたしはここにいる」というメッセージを校庭に書かされるというもの。
コレが全ての始まりだったようで今回の映画の中にもトレイスするように
出てくる。もしあそこでキョンとハルヒが出会わなければハルヒの力は覚醒しなかった
のではないか。
今回の長門に変化を与えたのもキョンだとしたらキョンの存在の方が問題でなかろうか?
最近ココまで夢中にさせてくれるものがなった。
確かに「東のエデン」は面白かったが広げた風呂敷きのたたみ方を
間違えたと思う。
一方「涼宮ハルヒの消失」はファン以外を置いてきぼりにしてでも
そのシリーズのテイストを守りクオリティを上げ、作家性を失わなかった。
万人向けでないことが作品の完成度を高めたいい例。
日本のアニメの中でひとつの頂点を極めたといえるかも知れない。
162分(2時間42分)という通常のアニメでは考えられないランニング
タイムだが、そのなかで飽きることなく丁寧に1ページ1ページ丹念に
読む本の如く展開されたこの映画は素晴らしい。
DVDシリーズはあと数本未見です。
原作本は読んだことありません。
マンガも出ていますがこちらも未読。
映画版を含め高校1年の冬まで映像化されたことになりますが
原作、マンガは2年生になったハルヒとキョンを見ることが出来ます。
まだまだ付き合いたければ原作やマンガを読むことになるのですが
どうしましょうか。
なんとなくここちいい世界が広がっている「涼宮ハルヒの憂鬱」を
どこまで追いかけるか悩みどころではあります。
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