「鬼滅の刃 無限列車編」☆☆
監督:外埼春雄 声の出演:花江夏樹、鬼頭明里
見る気はなかったのだけどここまで話題になったらちょっとほっておけないので見てきました。
実はTVシリーズ1話目から数話見たのですがついて行けずのリタイア、録画していたのを見ずに
消去したのでした。大正時代のゾンビ物語という目新しさはあったけどなかなかお話が進まない
のでやめちゃったのだけどどうもそのあとから盛り上がるみたい。でもそこを見ないでいきなり
映画を見ると結構面白かった。設定やキャラいまいち理解できていないが、わかりやすい描き分け
とぶれない方向性、キャラの正義感、裏がないまっすぐなところは見ていて潔い。いじけた暗い
裏読みしないといけないキャラがいないのだ。だから受けるというのがよくわかる。時代はともかく
子どもが必死に戦って強くなっていく。いくら強いキャラでも負けることがあるというのもいいね。
だた、手ばなしには喜べない。この映画「PG12」がついている。小学生は親の助言が必要
と映倫が判断しているのだ。確かに残酷描写が多い。悪夢の罠に落ちた主人公が自分の首を切って
現実世界に戻るシーンが何回も繰り返されるし、人体破壊シーンも多い。これらのシーンは
原作をまげてでも何とかならなかったのかと思う。激しいアクションは見どころではある。でも
人体を破壊するシーンはあそこまで見せなくていい。血のりも多く登場する。もっと表現を
変えても伝えることができると思う。円谷英二は怪獣の血をみどりにした。子どもの驚きや感動を
与えてもショックは与えてはならないと。その通りだと思う。一緒に見に来た親も困ったのでは
ないか。このままお茶の間には流せないと思う。今ゴールデンで放送しているが、本来は深夜枠。
好きなものが見ればいいという世界の作品だった。でもここまで日の当たるところまで出てきたら
そこは考慮が必要。決して好まない人もいるし、小さな子どもへ与える影響が本当に心配だ。
大ヒットしているのであまりマイナスな意見は出てこないみたいだが、PTAや教育評論家の先生
は今回は何もいわないのか?中学生同志の殺し合い「バトルロイヤル」は国会まで行って問題に
なったのにねえ。
もう一言、この映画興行としては大ヒットしているが、宮崎映画、新海映画とは根本的に成り立ちが
違うのでそれと比べられてもとは思う。コミック原作でTVシリーズに続く映画化でその認知度を高め
話題作り、ファン作りを仕組んできた。一作家が映画として作品を発表しているものと単純に比較し
てもなんだかなあ。お金だけの問題であって作品そのもの質が全く違うので私は受け入れがたいのだ。
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