毎年リアルタイムで見るようにしているが
今年ほど驚いたことはなかった。
あの最大大の見せ場、
作品賞の発表で間違いがあるなんて。
まず考えられないことだもの。
プレゼンターは
ウォーレン・ビューティとフェイ・タナウェイ。
「俺たちに明日はない」の50周年記念で
登場した二人。
候補作品が発表されて、いよいよ発表。
ウォーレンが封筒を開けて
なぜかすぐに読まない。
少し間を持たせたのは彼なりの
演出かと思ったのだが、フェイ・ダナウェイに
封筒の中身を見せて読み上げたのが
「ララランド」
やっぱりなあと思った。
関係者がステージに上がってきて
挨拶を始める。
しかし途中から何か状況がおかしい。
いわゆるデレクターのような人が後ろで
封筒を回収し様子か変。
発表に間違いあることが分かった。
「ムーンライト」
が受賞。
本来読まれるべき封筒の中身が
映し出された。
ウォーレンは言い訳する。おかしいと思っていたことを。
間違って渡された封筒の中身は主演女優賞の発表の
もので「ララランド」のエマ・ストーンの名前が書かれて
いたものだった。
「何をしてくれたんだ!」と司会者に迫られるウォーレン。
まあ爺さんだから仕方がないけど彼に罪はない。
誰だよ、どうしてこんな間違いが・・・・。
これが今回一番面白かった。
「多様性」を強調した内容で終始した発表で
昨年の「白いアカデミー賞」と呼ばれたいたのとは
大違いでかなりの反動があった。
どちらかといえばじゃあ今年は「黒いアカデミー賞」と
呼ばれるのではと思うが、誰もそんなことは言わない。
まあ、そう考えると昨年のアカデミー賞はトランプ政権の半歩前
予告だったのではないだろうか。
助演男優賞マハーシャラ・アリ、助演女優賞ヴィオラ・ディヴィスが黒人で
作品賞「ムーンライト」が黒人の青年の話。
長編アニメ賞「ズートピア」で多様な人種を動物に置き換えたお話。
長編ドキュメンタリー賞があのO・J・シンプソンの7時間もある
ドキュメント映画。私によっては黒人俳優で初めて名前を覚えたのは
彼でした。
外国語映画賞「セールスマン」はイランの作品で監督と主演女優が
トランプの政策でアメリカ入国拒否になって話題になっていた。
ジャッキー・チェンが名誉賞を受賞。
彼が体を張って多くの映画を作ってきたことが認められたが、
これも多様性を構成する一つであり、中国の存在がいま
ハリウッドにとってとても大きな存在になっていることを
表しているといえる。
個人的には「レッドタートル」や「クボ」が受賞してほしいな
とはおもったのだけれど。
またかなり幅の広いいろんな映画に賞を分けた感じがした。
いつもなら一本の映画がすべてかっさらっていくのだが
こんな映画に賞与えるの感があったね。
スーサイド・スクワッド=メイクアップ・へアスタイリング賞
メッセージ=音響編集
ハクソー・リッジ=録音賞、編集賞
ファンタスティックビースト=衣装デザイン賞
ジャングル・ブック=視覚効果賞
ムーンライト=脚色賞
マンチェスター・バイ・ザ・シー=脚本賞
とこんな感じ。
ハリウッドツアー客をサプライズで会場に入れたり、
お菓子が落下傘で降ってきたりと
いろんあサプライズ企画もあったけど
最大のサプライズは作品賞の発表間違いで
いまだに演出?と思うところもあるけど
まあこんなサプライズの瞬間を共有できて
ほんとよかった。
ネットで情報だけ読んでも伝わらないもの。
この面白さ。
だからアカデミー賞を生放送で見るのはやめられない。
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